RED BEETS POWER
ビートジュースのパワー
アスリートは運動パフォーマンス向上の為、日々多様なアプローチを試みていると思います。
筋力アップの為のレジスタンストレーニング、リカバリーの為のアイスバス、エナジーチャージの為の栄養補給などさまざま。
今回は栄養面でアスリートに注目されている”ビートジュース”をご紹介します。
ビーツ(ビート)とは?
砂糖の原料になるテンサイやホウレン草と同じくヒユ科の野菜で、鮮やかな赤紫色の根が特徴的、ボルシチやサラダ、酢漬けなどの料理によく利用されています。ビーツは、必須ミネラルやポリフェノール、硝酸塩を豊富に含むため、アスリートや健康志向の人々から注目を集めています。
ビーツを絞りビートジュースにすることで、運動時にも簡単に摂取でき、自然由来のスーパースポーツドリンクが完成。
ビートジュースの作り方は、もう少し後の方で紹介していますので、ぜひみなさまも作ってみてください。
ビーツが注目される3つの要素
1.豊富な栄養必須ミネラルのカリウムやマグネシウム、鉄のほか、ビタミンCやビタミンB群、食物繊維、アミノ酸の一種であるベタインなど、多くの栄養素を含みます。
そのため、”飲む(食べる)野菜の血液”とも称され、優れた栄養素の供給源です。
2.酸素の過剰な反応軽減
ビーツの根は鮮やかな赤色をしており、これはポリフェノールの一種である”ベタシアニン” という天然の色素によるものです。
ベタシアニンを始めとするポリフェノールなどには、酸素の過剰な反応を抑え、安定化させる働きがあります。[1]
この強力な働きは、酸素摂取量とエネルギー消費が大きく、酸素の過剰な反応にさらされやすいアスリートには嬉しいボーナスですね。
3.硝酸塩(NO3イオン)による栄養素デリバリーサポート
ビーツにはもちろん、ホウレン草や小松菜などの野菜に含まれている硝酸塩は、主に口腔内で細菌などの働きにより、亜硝酸塩へ変換されます。
この亜硝酸塩が、一酸化窒素(NO)を産生し、栄養と酸素をデリバリーサポートします。[2]
運動時の筋肉に酸素と栄養を十分に供給し、二酸化炭素など不要となったものを回収するためには、栄養素補給と不要物回収の順調な循環が重要と考えているアスリートは、ビーツを日常的に摂取してみるのも良いかもしれません。
2018年に発表されたIOC(国際オリンピック委員会)合意声明の「スポーツパフォーマンス向上に直結するサプリメント」の中で、硝酸塩はカフェインやクレアチンと共に、「わずかなパフォーマンスを向上する可能性を示唆するに十分なレベル」とされ、さらに注目を集めました。[3]
さて、ビーツに関してさまざま紹介してきました。
食材を買うついでに、ぜひビーツを探してみてください。
ビートジュースの簡単な作り方をご紹介しますので、ご活用いただけますと幸いです。
【簡単ビートジュース(1杯分)】
▼材料ビーツ:1個
リンゴ:1/2個
ハチミツ:大さじ1
レモン汁:小さじ1杯
▼作り方
① ビーツとリンゴをジューサーに入る大きさにカット
② ジューサーに材料を全て入れ、液体状になるまでミックス
-完成-
※リンゴが無い場合、リンゴジュースでも代用可能です。その場合、甘さが強くなりますので、ハチミツの量を調整してください。
最近はスーパーマーケットでもビーツを見かけることが増えましたが、買うのが大変な方は、ビーツ1個分をバルクスポーツのNO3 ビートルート1杯分で代用してみるのも良いと思います。
みなさまも”ビートジュース”をぜひ作ってみてください。
参考:
1.抗酸化物質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
2.食道・胃接合部疾患と一酸化窒素(NO)
Katsunori Iijima, Akita J Med. 43: 1-6, 2016
3.IOC合意声明:高パフォーマンスアスリートのためのサプリメント
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29540367/
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